book

カントの人間学(ミシェル・フーコー)

カントの人間学作者: ミシェルフーコー,Michel Foucault,王寺賢太出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/03/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 40回この商品を含むブログ (20件) を見る 今週発売の「週刊読書人」(5月21日号)に、上記の書評「小説を…

詩的間伐 対話2002―2009(稲川方人+瀬尾育生)

詩的間伐―対話2002‐2009作者: 稲川方人,瀬尾育生出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2009/10メディア: 単行本 クリック: 26回この商品を含むブログ (3件) を見る 映画芸術 2010年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 編集プロダクション映芸発売日: 2010/04/30メデ…

鮎川信夫のユートピア

現代詩手帖 2010年 04月号 [雑誌]出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2010/03/29メディア: 雑誌 クリック: 11回この商品を含むブログ (1件) を見る 「現代詩手帖」4月号に、「鮎川信夫のユートピア ソルジェニーツィン・内村剛介・石原吉郎」が掲載されていま…

鈴木貞美に反論する(その2)

私はまた書評で次のように書いた。《他の「妄説」への批判も大同小異なのだが、本書の問題点を違う角度からもう一つだけ挙げておく。「妄説」からの脱却をはかり、「読者の頭の隅にこびりついているそれらの日本近代の「神話」の残り滓を速やかに洗い流して…

鈴木貞美に反論する(その1)

今月号の『新潮』に、一月号に掲載された私の書評に対する鈴木貞美の反論が出た。案の定、完全に議論はすれ違っている。 はじめに断わっておくが、私は書評とは解説や概説ではないと考えている。そもそも、紙幅は限られているので、切り口は限定的とならざる…

〝改革〟幻想との対決(武井昭夫)

“改革”幻想との対決―武井昭夫状況論集2001‐2009作者: 武井昭夫出版社/メーカー: スペース伽耶発売日: 2009/10/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 69回この商品を含むブログ (2件) を見る映画芸術 2010年 02月号 [雑誌]出版社/メーカー: 編集プロダクシ…

「日本文学」の成立(鈴木貞美)

新潮 2010年 01月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/12/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (15件) を見る 発売中の「新潮」1月号に、この本の書評(というか批判)「「妄説」を語るのは誰か?」が掲載されています…

ストリートの思想――転換期としての1990年代(毛利嘉孝)

ストリートの思想 転換期としての1990年代 (NHKブックス)作者: 毛利嘉孝出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2009/07/28メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 12人 クリック: 177回この商品を含むブログ (62件) を見る たちの悪い冗談なのだろうか、今「思想…

探究?(柄谷行人)

本当は、モライヨーリの『湖のほとりで』に触れようと思っていたのだが、あまりに凡作だったので書く気が起こらない。イタリアのアカデミーと言われるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で史上最多の十部門受賞、さらに監督は、あのナンニ・モレッティの弟子だ…

文学の器――現代作家と語る昭和文学の光芒(坂本忠雄)

前に『エンタクシー』誌上で行った、坂口安吾についての座談会が本になりました。文学の器作者: 坂本忠雄出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2009/08/08メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (11件) を見る 目次は以下のとおり。 伊藤整「変容…

范の犯罪(志賀直哉)

しばらく映画を見に行く暇がなかったので、学生から質問があった志賀の小説について少し。 といっても、触れたいのは、作品そのものについてではない。この機会に目を通してみた、『文学界』(7月号)に掲載された座談会「文学的模擬裁判――法の言葉で殺意を…

1Q84(村上春樹)

ここ数日、書評の仕事のために、村上春樹の新作『1Q84』を読んでいた。 “謎とき”はそちらでしておいたが(来週発刊の「週刊読書人」)、ここでは、100万部突破(実売数は不明)の一つのきっかけになったと思われる、エルサレム賞受賞講演について触れたい…