2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧
サラ・ポーリー『物語る私たち』が、家族とは物語であり演じられるものだということを露呈させる作品だったとしたら、はじめから演じられた家族が主役である本作は、疑似家族は本当の家族となり得るか、という話になるはずだ。もし、彼らが、北朝鮮から韓国…
子は親より先に生まれることはできない。 子にとって、だから「親子」とは、いつでも親の語る「物語」である。親子は、その「親子=物語」を演じ続ける共演者であり、やがてそれが物語であり演技であることを忘却していく共犯者なのだ。 だから、ひとたび親…
「週刊読書人」10月3日号「論潮」に、上記今月の論壇時評が掲載されています。