2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

止められるか、俺たちを(白石和彌)

若松孝二の弟子である本作の監督白石和彌は、本作のラストを「引き」で撮った。それは、若松プロの時代から「遠く離れた」現在を示すとともに、師・若松孝二自体の捉えがたさ、もっと言えば師の映画をこのように描いた白石自身の「自信のなさ」が映し出され…

江藤淳と「開かれた皇室」論

江藤淳が、いわゆる「開かれた皇室」論に否定的だったのは当然だが、それはそれによって「共和制に近づく」と考えていたからであった。 大原康男 歯止めを失った“開かれた皇室”とは何か。そのゆきつく先は、皇室の本来もっている尊貴性を失って大衆社会に埋…