2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

内戦前夜にある「日本」

「週刊読書人」の今号(2014年1月3日、新年特大号)から一年間、「論潮」(論壇時評)を担当することになりました。 暇さえあれば、論壇誌を読みまくる新年になりそうです。

鑑定士と顔のない依頼人(ジュゼッペ・トルナトーレ)

旧作『ニュー・シネマ・パラダイス』の記憶からか、はたまた本作のミステリー仕立ての巧みな構成が話題を呼んでか、客席は満席。途中で展開や結末は予想できるものの、それでも最後まで引きつけて見せてしまう手腕はさすがだ。 カリスマ的なベテラン美術競売…

フィルス(ジョン・S・ベアード)

『バッド・ルーテナント』を思い出させる、ヤク中のイカれた刑事。 作品は、決して警察の腐敗というおなじみの刑事物語を奏でたいわけではない。捜査のシーンがほとんどないことからも、それは明らかだろう。あくまで作品は、主人公の刑事「ブルース・ロバー…