2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

三島由紀夫の「政治と文学」

三島由紀夫は、共産主義の「粛清」を、カトリックのエロティシズムとパラレルに捉えた。 仮に、言論の自由、表現の自由をエロティシズムの領域に限ってみても、私はかねがねエロティシズムの問題と宗教の問題を最も賢明に解決したのは、カトリックであると思…

革命それ自体の転向について

前回の記事の続きにもなるが、平野謙は、スターリン主義の粛清を「野蛮なアジア的後進性の特産物」とみなしていた。つまりそれは、「ナチス・ドイツの近代的な野蛮性」とは違う何かである、と。「『夜と霧』の悲惨は決してアジア的後進性の特産物ではない」…