2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ありきたりの映画(ジャン=リュック・ゴダール+ジガ・ヴェルトフ集団)

今さらゴダールを見て、革命でもないことなどよく分かっている。 だが、「さらば〝映画〟よ。これから〝政治〟の時代を始める」という誘い文句につられて、ついついシネ・リーブルの「ゴダール特集」に通ってしまった。 今作ははじめて見たが、草っ原で学生…

ル・アーヴルの靴みがき(アキ・カウリスマキ)

「戻ったよ」「そうね、何か作るわ」。 淡々と無表情で言葉少なに交わされる夫婦の会話。でも、なぜか暖かい。 思うにカウリスマキほど、人間の感情やコミュニケーションを信じていない作家もいない。逆にそこが信用できるのだ。人の感情は、得てして過剰で…