2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

鮎川信夫のユートピア

現代詩手帖 2010年 04月号 [雑誌]出版社/メーカー: 思潮社発売日: 2010/03/29メディア: 雑誌 クリック: 11回この商品を含むブログ (1件) を見る 「現代詩手帖」4月号に、「鮎川信夫のユートピア ソルジェニーツィン・内村剛介・石原吉郎」が掲載されていま…

夕暮れ(戸田彬弘)

若き映像集団「チーズfilm」の新作、『夕暮れ』の劇場公開が始まります。平城遷都1300年にまつわる作品ということで、奈良を皮切りに、大阪(九条)、東京(渋谷)と順次公開。 私は、4/3(土)13:00〜「ならまちセンター」での先行上映で、ポストトー…

ハート・ロッカー(キャスリン・ビグロー)

イラクに駐留する爆発処理班の米兵の葛藤。裏腹の関係にあるともいえるだろう、自爆テロに任命された若者の葛藤を描いた『パレスチナ・ナウ』を思い出しながら見ていた(前者はアカデミー賞受賞、一方後者はアカデミー賞候補となることに反対署名運動が起こ…

インビクタス/負けざる者たち(クリント・イーストウッド)

これは、ネルソン・マンデラの映画ではない。 この作品を見ても、マンデラの業績や足跡、手腕など、マンデラがどういう人物だったのかを、われわれがすでに知っている以上に知ることはできない。有名な27年間の獄中生活も、回想シーンがあるだけだ(「約3…

アバター(ジェイムズ・キャメロン)

162分にわたる、壮大な「アトラクション」である。 決して否定的な意味で言っているのではない。冒頭から思わず、驚嘆の声をもらさずにいられない、精巧でハイパーリアルな3D映像からは、自ら複眼的な二つレンズ付きの重いカメラを背負い、さまざまな角…

イエローキッド(真利子哲也)

評判通りのエネルギッシュなフィルムである。 黒沢清に師事する28歳の若き監督による、東京藝大大学院の卒業制作。制作費200万円、10日間で撮りあげたという。「シネマ・シンジケート」(全国独立系映画館主のネットワーク)が、最も将来性を期待され…